●畳の値段と材料の種類●

店主
店主

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆畳の値段の違いって?◆ 

 

畳に良し悪しやいろんな種類がある事を御存知でしょうか?

畳表、畳床、畳縁、すべてに良し悪しや種類があるのです。

それ以外にも、その製法なども加味されて、畳の値段は様々に変わってきます。

なので、地方や一軒一軒の畳屋さんの考え方によっても値段は変わってきます。

ここでは正直に岩間畳店の値段の設定をみなんさんにお伝えします。

 

*畳表の値段の不思議* 

激安業者に気をつけて!

現在日本で使われている畳表の7080%が中国産です。

しかし、広告やホームページなどでは実に多くの畳店が「国産しか使ってない」と謳っているが、どういう事か?

確かに公正な値段設定や、産地に直接買い付けに行って安く仕入れている畳屋さんもいる事は事実だが、「国産表通常7500円を先着50名様に限り3000円で」などと謳う業者など有り得ない話である。そういう業者には是非ともご注意頂きたい。

当店では、7080%は中国産表を使っています。これはお客様のニーズに合わせ、それに見合った物を使ってきた結果こうなったのです。単に中国産が悪いとか国産が絶対良いとは言い切れないと私は思っています。プロの目で見て、値段と相談して物を決める。それが当たり前だと思うのですが・・・

 

中国産と国産の違い

私が公正な目で判断した、あくまでも個人的見解で言わせてもらいます。

まず中国産表の良い点は、値段が安い。そして安い割りに綺麗。これに尽きます。

悪い点は、船で輸出する際カビが生えないように乾燥させるため、粘りが無く、ささくれ立つのが早かったり、裏返しがあまり綺麗ではなかったりする。しかし、値段から判断した場合、そんなに悪くはないと思います。

もう一つ不安なのが、中国産はどういう農薬を使っているか分らないので、人体に及ぼす影響なども気になるところです。

国産表の良い点は、粘りがあるので長持ちするし、裏返しも綺麗です。匂いもとても良いと思います。

あと、どんな製法で表を作っているかが分かるので、安心できるというのもメリットです。

悪い点は、やはり値段が高い。見た目だけで判断した場合、中国産の6500円位の物が国産では8000円位だと思って頂きたい。なので当店では総合的に見て判断した結果、9000円以上の高級品に限り、国産表を使用し、それ以下の畳表は中国産の物の方が良いのではと判断し、使用しています。

 

藺草の長さ 

藺草の長さは、約100~150cmで、一般的には長い藺草で織られた物ほど高級品とされてます。
長い藺草の畳表は藺草の長い部分のみが畳表となり端から端まで色が均一に揃っています。
短い藺草の畳表は藺草の根元部分が織り込まれる為、端の方が白っぽくなっています。

そのため、長い藺草の方が全体に色が揃い、綺麗で丈夫なのです。

 

藺草の密度 

一枚の畳表には、約4,0008,000本の藺草が織り込まれています。
高級品ほど藺草の本数が多く、目がしっかり詰まり地厚で耐久性のある畳表になります。

 

藺草の経糸(たていと

藺草を多く織り込むためには、それに見合った丈夫な経糸が必要になります。
「綿→ 綿+綿W→ 麻→ 麻+綿W→ 麻+麻W」の順で芯の本数も増え高品質の畳表となります。

 

藺草の産地

日本国内の産地といえば主に「熊本」「広島」「岡山」が有名です。
最近では、中国で作られた畳表もずいぶん増えてきました。
見た目だけでは、区別が付かないほど中国産の品質も良くなりました。
しかし、気候・土壌などの違い、そして産地の方々の研究・努力により耐久性・光沢など国内産の畳表の方が高品質といえます。
只、同じようなランクの畳表を国内産・中国産で比べると、どうしても中国産の方が割安です。

 

*その他の表について*

化学表・工業表(ダイケン、セキスイ、東レなど)

ダイケン畳表は和紙を用いて天然素材を生かしつつい草の欠点の焼けと耐久性を大幅UPした逸材です。
セキスイ・東レの畳表は樹脂の畳表であり焼けと撥水性に優れるが熱に弱い欠点もある。
これらの化学・工業表は全般に畳の香りがしません。

値段も全般的に高めです。

 

 

*畳床の値段と種類*

畳床にもいろんな種類があり、それぞれの特徴が違うので、その用途や値段により使う物を決めています。ここでは一般的に使われている3種類の畳床の解説をいたします。(個人的見解も含まれています)

 

建材床

稲藁を全く使用しないでポリスチレンフォームにインシュレーションボード板を重ねたものです。
非常に軽量な為、持ち運びが楽なので、置き畳に使われる方も多いようです。
また見た目の綺麗さや、コストの安さも魅力です。薄畳などに好まれて使われます。                      
耐久性・弾力性などに弱く、補修し辛いため、畳の張替えにも適さないので、痛んだり汚れた場合、使い捨てとなってしまいます。

虫などが湧きづらく、カビや湿気には強いと思われます。

 

藁サンドイッチ床

稲藁の間にポリスチレンフォーム又はインシュレーションボードを挟んだ3層構造です。
軽量で保温性に優れるという特色を持っていますが、耐久性や弾力性には多少弱い面があります。藁を使っているため、保湿性や、吸放湿性もある程度あります。

湿気には多少強いと思われます。

補修できるので、ある程度は長持ちします。

 

藁床

昔ながらの天然素材です。縦横の針数によって 特・1・2・3・4級と区別しています。
30kg以上の稲藁を何層にも縦横に配し積み重ね、約40cmの厚さを5cmまで圧縮して作るため弾力性・保湿性・吸放湿性・耐久性という点で一番優れています。そのため、私達の健康にも一役買っています。

補修出来るのも強みで、かなり長持ちします。